Author:ボブ
バカです。
今回はPOMのお話です。
余り分解と関係ないのですが、前回の記事中でろくすっぽ調べもせずに自らの経験のみで「POMは塗装も接着も出来ない」みたいなことをブッこいてしまいました。しかし、調べてみると色々と方法があることがわかったので、その訂正も兼ねて、ということで分解講座というタイトルにしてみました。
POMの加工も出来るとなると分解の時の選択肢も広がるのであながち全くの無関係でもありません。
そんなわけで、わざわざコンプロのPOMパーツを加工したいという方も多くない気もしますが、気になる方はご覧下さい。
(1) 接着編。
調べてみたところ、実はPOMを接着出来る接着剤も市販されています。幾つかあるのですが、今回選択したのはセメダインPPXというもの。パッケージにも明確に「ポリアセタール」と書いてあります。どうでもいい話ですが、ポリアセタールの何処にMの字が入ってくるのかと思うのですが、どうやらポリアセタールの別名がポリオキチメチレンというらしく、その頭文字の様です。違ってたらゴメンナサイ。
パッケージはこんなのです(左側)。
ホームセンターの接着剤売り場とかで売ってます。
もう1つはアロンアルファプラスチック用。事前にネットで調べた限りではアロンアルファブランドで明確にポリアセタールに対応していると書かれているのはこちらの商品ではなく、アロンアルファEXTRA2000とか、その系列の用でしたが、プライマーの成分がPPXに近いのでこちらも試しに買ってみました。アロンアルファEXTRAは10軒近く店を回って見つけられなかったので諦めます。ネット通販でも買えますけど…。
ちなみに、前者のPPXは1,000円前後とかなり高額です。POMの接着だけでこれを買うのも悩ましいところ。後者のアロンアルファプラスチック用はそれのほぼ半額で買えるので、同じ効果ならこっちの方がいいかも…と思ったので、こちらも買いました。
結果としてはプライマーを塗った場合にはかなり強固に接着されることがわかりました。余程無茶しない限り、十分実用に耐える強度です。不安なら真鍮線でも通してやれば完璧でしょう。アロンアルファプラスチック用も明確にPOMに対応しているとは一言も書かれてませんがしっかり接着されます。PPX要らないじゃん(T_T)
(2) 塗装編。
こちらもネットで調べたところ、塗装後に加熱乾燥してやると定着がよくなるとのことでした。つまり、ドライヤーで温めてやればいいわけです。これ、誰が考えたのか知らないですけど、凄いです。
今回実験に使ったのは陸ガンの肘関節部。多分POMのはずです。
上から、加工前、加熱なし、加熱あり。
加熱なしの場合には爪で擦るとサクっと剥がれるのですが、加熱してやった場合にはかなり強く爪で擦っても剥がれません。
ということで、どうしてもPOMを塗装しなければならない場合には分解してPOMパーツを取り出し、塗装後加熱してやる、という方法がいい感じみたいです。
これで、POMも怖くないですね。
今までPOMの加工がイヤで改造を躊躇している方、もしこれを読んで自分もコンプロ改造とかやってみようと思ったら、是非ハイコンペにも参加をご検討ください。
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素晴らしい検証記事ありがとうございます。
目から鱗が落ちっぱなしです(笑)
個人的にPOM関節があまり好きではないので、市販パーツが使えない部分は最終的に
POM関節をレジン置換するしかないかなーと思っておりました。
ボブさんの記事で接着や塗装が可能と分かったので選択肢が増え、制作の幅が
広がりそうです。
恐縮です。
拙い記事ですが、少しでもお役に立てば幸いです。
POMはあと、ヤスリがけしても毛羽立たなければ避けずに向き合えそうな気がします。加工しても表面が荒れちゃうのがネックですね…。
そういえば、うちにあるνガンダムのひじ関節がポッキリ行って久しいです。ここで紹介された接着剤を使えばみごと復活するかもしれません。情報提供ありがとうございます。
折れ方にもよりますけど、軸折れなら真鍮線を通すとより確実かと思います。
ポリもバッチリ接着するので色々使い道がありそうですね。
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